デジタルカメラが普及し始めて20年ほどたった今、フィルムカメラを街中で見かかることは少なくなってきていると思います。今どきの若い人の中にはフィルムカメラを使ったことがないという人も少なからずいるでしょう。
しかし、フィルムカメラにはデジタルカメラでは撮影することのできない味のある写真を撮影することが可能です。一部の人たちの間ではインスタ映えすると話題になり、再びフィルムカメラの需要が増え始めています。
そこで今回は、フィルムの現像とデジタル化の方法、またそれぞれの料金について紹介していきます。フィルムカメラ初心者の方や、昔撮影したフィルムが家に眠っているといった方は、ぜひ参考にしてください。
もくじ
1.常識?知っておくべきフィルムの情報
1-1.そもそもフィルムカメラとは?
1-2.現像について
2.フィルムの現像方法にはどんなのがあるの?
2-1.店舗で現像を行う方法
2-2.インターネットで現像を注文する方法
2-3.自分で現像する方法
3.便利!フィルムのデジタル化について
3-1.フィルムのデジタル化メリットとは?
3-2.フィルムのデジタル化の方法とは?
4.徹底比較!フィルムの現像とデジタル化の料金
まとめ
1.常識?知っておくべきフィルムの情報
そもそもフィルムについての知識があまりないという方もいると思います。そこでここではフィルムの知っておくべき基本的な情報についていくつか紹介していこうと思います。
1-1.そもそもフィルムカメラとは?
フィルムには感光材料が塗られており、フィルムカメラのレンズに入ってくる光が当たることで像を作り、写真が保存されます。撮影した写真はデジタルカメラで撮影したものよりも一般的には画質は劣りますが、独特な仕上がりになるので、いまでも人気があります。
フィルムに記録されたものはその場で確認することができません。フィルムを現像することによって、どんな写真が撮れたのか初めて確認することができます。また現在は現像するとともに、デジタル化することもできるので便利です。
1-2.現像について
現像とは、写真が記録されているフィルムに特別な薬品を使用することによって、画像を出現させることです。現像をすることによってはじめて撮影した写真がどういった感じだったのか確認することができます。
一つ注意しなければならないのは、フィルムは現像せずそのまま放置しておくと、潜像退行といって像が薄くなってしまうことです。現像はなるべく早めに行いましょう。また高温多湿でのフィルムの保存は潜像退行を早めるので避けましょう。
2.フィルムの現像方法にはどんなのがあるの?
フィルムの現像方法は、店舗で行う方法、インターネットで行う方法、自宅で行う方法の主に3つが挙げられます。それぞれ説明していきます。
2-1.店舗で現像を行う方法
現像したいフィルムを直接カメラ屋や写真店にもっていくと、その場で現像してもらえます。一番確実な方法かつ手っ取り早いので、すぐに現像したいフィルムがあるという方にはおすすめです。
しかし現在の主流はあくまでデジタルカメラなので、現像をしてもらえないお店もあります。事前に確認してからうかがうようにしましょう。
2-2.インターネットで現像を注文する方法
家の近くに現像してくれるお店がないといった場合でも、インターネットで現像の注文をすることができるサービスもあります。インターネットでの現像の場合、店舗での現像よりも大体料金を安く済ませることができます。
大まかな流れとしては、注文した後に入金、送付、現像、配送という順番になっています。注文してから時間がかかるので、注意が必要です。
2-3.自分で現像する方法
プロの写真家や現像に強いこだわりを持っている方は、自分で現像をしている方もいます。もちろん手間はかかりますが、道具をそろえさえすれば一回一回の現像にかかる費用は他の方法で払うことになる料金よりも安く済みます。
フィルムの現像には現像液と停止液、定着液の3種類の特別な液体と現像タンクが必要になります。また現像中は温度と時間の管理が重要となるので、覚えておきましょう。
ここではフィルムの現像の簡単な手順について説明します。
①現像液で撹拌
まず初めに現像したいフィルムを現像タンクの中にセットします。そしてその中に現像液を注ぎこみ、タンクの底などをたたき、衝撃を与えることによってフィルムに気泡がつかないようにします。
その後フィルムを現像液に浸しながら撹拌していきます。ここで注意しなければならないのは撹拌の時間です。撹拌するべき時間は溶液の種類や温度によって変わってきます。仕上がりに大きく影響が出るので、タイマーと温度計を用意することをおすすめします。
②漂白
現像液での撹拌が終わったら、タンク内の現像液を排出し、停止液をタンク内に注ぎ込みます。大体3回ほど撹拌した後、30秒ほど浸す必要があります。
③定着作業
漂白が終わったら再びタンク内の液体を排出し、定着液を注ぎ込み、撹拌していきます。この作業も現像液を注いだ時と同様に、使用する液体ごとに撹拌に必要な時間や回数は異なってくるので、確認してください。
④水洗
定着が終わったら定着液を排出し、タンク内に水をいっぱいに入れ、撹拌するといった作業を何度か繰り返し、フィルムについた定着液をしっかり洗い流します。ネガフィルムに定着液が残っていると劣化につながるので注意してください。
⑤乾燥
ネガフィルムを乾燥させます。
以上がフィルム現像の工程です。自分で現像してみたいといった方は、ぜひ参考にしてみてください。
3.便利!フィルムのデジタル化について
フィルムカメラ全盛期にはありませんでしたが、今ではフィルムをデジタル化してスマホやパソコンに保存することが可能となりました。これもフィルムカメラの需要が再び増えた要因となっています。
3-1.フィルムのデジタル化メリットとは?
SNSにアップロードできるということ以外にも、フィルムをデジタル化することのメリットがあります。今回は2つほど紹介します。
①管理が楽になる
フィルムは放置しておくとどんどんと劣化が進んでしまいますが、デジタル化しておけばそのような心配はいりません。大切な写真をきれいな状態で保存しておくことが可能になります。
またフィルム自体の置き場所に困るということもなくなりますし、どのフィルムにどの写真が記録されているかということも一目でわかるようになるので、とても便利です。
②写真を補正することができる
古いフィルムのものだと、写真に傷がついているものや、色あせ、黄ばみなどで色合いがおかしくなっているものがあります。デジタル化すると、そういったものを補正してきれいにしてくれます。
3-2.フィルムのデジタル化の方法とは?
フィルムのデジタル化の方法は、現像と同様に店舗で行う方法、インターネットで注文する方法、自分で行う方法があります。店舗やインターネットでの注文は、現像と同時にデジタル化を頼むことができます。
自分でデジタル化する場合、フィルムスキャナーを使うのが一般的でしたが、今はスマホアプリでもデジタル化することが可能です。フィルムスキャナーの相場は2万~3万円となっていますが、アプリなら数百円で済みます。
自分でデジタル化を行う場合、手間やソフトの知識が必要となりますが、その分こだわることもできます。手の出しやすいアプリからフィルムのデジタル化を試してみるのもいいかもしれません。
4.徹底比較!フィルムの現像とデジタル化の料金
フィルムの現像とデジタル化のサービスはいろいろとあり、どのものを選ぶかの基準は人それぞれだと思いますが、多くの人はなるべく料金の安いサービスを利用したいと考えているでしょう。
そこで数あるサービスの中から評判の良いものをいくつかピックアップし、料金を表にまとめました。どのサービスを利用するか決めるときの判断材料にしてください。
サービス名 |
フィルム現像料金 |
デジタル化料金 |
カメラのキタムラ |
720円 |
800円 |
ビックカメラ |
富士フィルム 660円~ コダック 524円~ |
富士フィルム 500円~ コダック 500円 |
くらぷら |
880円(現像+デジタル化) |
|
コイデカメラ |
880円 |
440円~ |
ALUBS |
670円~ |
380円~ |
まとめ
フィルムは時間がたつにつれて劣化していくので、早めの現像とデジタル化が必要です。また早く現像とデジタル化をしたい場合は店舗、料金を極力下げたい場合はインターネットと使い分けるのがいいです。ぜひこの記事を参考にして、思い出の写真を保存してください。