フィルムを自分で現像してみたことはありますか。
自分で現像を行うと加工も自由に出来ますし、なんといっても写真に対する愛着が沸いてきます。
簡単にできる現像方法を知り、世界で一枚の自分の写真を自分の手で作ってみませんか。
目次
1.昨今のフィルムカメラ人気と一般的な現像について
1-1.昨今のフィルムカメラ市場について
1-2.一般的な現像の仕組みについて
2.自宅で現像してみましょう
2-1.LAB-BOXの基本情報と評判
2-2.LAB-BOXを使って現像してみよう
まとめ
1.昨今のフィルムカメラ人気と一般的な現像について
写真を撮るのが、とても便利になっている一方で、フィルムカメラを使う人が増えてきています。またそれに伴い自分で現像したいという人が増えているのも実情です。ちょっとそその前に少しだけ、一般的な現像の仕組みに触れていきたいと思います。
1-1.昨今のフィルムカメラ市場について
2020年現在、フィルムカメラを使う人が再び増えてきています。ずばり、フィルムカメラ特有の色合いがおしゃれであるという評価が高まっているからです。
最近では、フィルムカメラで撮った風合いに写真が写るようなスマホアプリすら登場しています。デジタルカメラやスマートフォン搭載のカメラ性能の向上で昨今は便利に写真が撮れるようになっています。
例えばスマホにカメラ機能が搭載されているおかげで、景色や友人との思い出に写真を撮るだけでなく、忘れないようにあとで見返すためメモとして写真を撮るという人も増えていますよね。
このように写真を撮ること自体が多種多様化している現在ですが、趣味として写真を撮る人、サブカル系男子、女子を中心にフィルムカメラブームが再燃しています。今日のレトロブームで、レコードやラジカセまた昔の歌謡曲ブームが起きていますがその中にフィルムカメラも入っているのです。
確かに5年前と比べるとSNSの投稿、特にインスタグラムの投稿に使われる写真にフィルムカメラで撮られて写真が使われている割合がとても増えていますね。なつかしさ、ノスタルジー、昭和時代への憧れなどのエモさの象徴の一つにフィルムカメラがなっているのです。
また若者世代には、スマホの撮った時点で写真がデータとして残るのとは異なり、フィルムカメラの撮り終わったフィルムをカメラ屋に出して、現像して、ネガと写真を受け取って終わりという、ひと手間かかる点がうけています。5年前と比べると、自分で加工したものを作りたいという若者が増えてきているのが顕著で、この傾向がフィルムカメラユーザーの増加の主な要因となっています。
1-2.一般的な現像の仕組みについて
現像とはネガに照射をして、現像液を使用し像を浮かび上がらせることを言います。
一般的な認識としては、カメラ屋に依頼すれば出来上がった写真までもらえるというのが普通かもしれませんが、厳密にはこの工程にプリントは含まれておりません。現像+プリントをお店で依頼することで、出来上がった写真をお店からもらえるのです。
では現像では、どのような作業を行うのか説明していきます。フィルムには、感光材という光に反応する薬剤が表面に塗られており、そこに光を通すことで写真を記憶しています。なので、不意に光を当ててしまうと失敗してします。
撮っただけのフィルムには潜像状態ではありますが、まだ像は浮かび上がっていないのです。一般的な現像の仕組みです。
まず現像タンク内のリールにフィルムを巻き付けていきます。この際に光を当てないように注意しましょう。
そして、現像液、停止液、定着液の順番にタンクに入れてきます。攪拌させてから、フィルムを取り出し、水で洗い流して、乾燥させると出来上がりとなります。
ざっと説明しましたが、カメラ屋ではこの工程を暗室の中で、お客様から頂いた案件の件数分だけ最細心の注意を払いながらやっているのです。
2.自宅で現像してみましょう
画像引用:Amazon「ars-imago LAB-BOX 現像タンク 本体+135+120Module Orange edition」
撮ったフィルムを自宅で簡単に現像したい。そんな願いをかなえてくれる、簡単な操作で現像を可能にしてくれる商品があります。
それがLAB-BOXです。このLAB-BOXの紹介と使い方に触れながら、自宅での現像方法について説明してきます。
2-1.LAB-BOXの基本情報と評判
まず基本情報についてです。2017年にクラウドファンディングによって誕生した商品です。アマゾンや楽天では30,000円~40,000円ほどで売っており、量販店であればヨドバシカメラとビックカメラなどでも売っています。
LAB-BOXがあればそれだけでフィルムカメラで撮影した写真を自宅で現像できるという商品です。
35mmフィルムとブルーニー版の現像、そしてカラー現像とモノクロ現像の両方が可能となっています。停止液と定着液を使わず現像できる点、さらには暗室がいらないという点が最大の特徴です。
現像までにそこまで時間がかからないため、自宅だけでなく、皆さんの好きな場所で好きな時間にいつでもどこでも現像が可能ともいえます。
暗室とは現像室とも言われ、本来は現像の際に使用する部屋です。感光防止のためドアや、窓には遮光カーテンが用いられていますが、この大掛かりな部屋が不要で現像ができてしまうのですから、優れた商品と言って間違いありません。ただ、現像液特有の匂いはありますので、部屋で作業する際は十分気を付けて作業するようにしましょう。
2-2.LAB-BOXを使って現像してみよう
画像引用:Amazon「ars-imago LAB-BOX 現像タンク 本体+135+120Module Orange edition」
LAB-BOXを使った現像の方法について解説していきます。
とても簡単で誰でも出来てしまいます。自分で現像をするのが初心者の方は、自分で現像してみたい気持ち半分、フィルムをダメにしないかという心配な気持ちが半分の方がほとんどです。
そんな初心者の方でもすぐに出来てしまうのが、このLAB-BOX。LAB-BOX自体がとてもコンパクトで持ち運びしやすいところもとても良いところです。
早速使用方法の説明をします。
- ①フィルムの先端をクリップで挟んで、レールに通す
- ②蓋をして、ノブを止まるまで回す。
- ③止まったら一度フィルムを切り離す。
- ④攪拌をして現像をする段階に入ります。ここでは、LAB-BOX専用現像液MONO BATH(300ml)PART AとPART Bを使用します。PART AとPART Bを245mlずつ合計450mlをLAB-BOXに入れます。
- ⑤30秒は普通にノブを回す
- ⑥それ以降は、30秒ごとに反転させて攪拌をし、計8分間撹拌し現像を行う。
本来は停止液と定着液を使うのが一般的ですが、このLAB-BOXでは現像液としてA液とB液を使うだけで現像が完了です。このように、現像のやり方が一部簡略化されているところが、多くのユーザーから支持をえています。
リールからフィルムを取り出すと、像が現われますので、乾燥させます。ここまでで現像は終了で、最後に容器の水洗いを行います。現像液が落ちる程度に水洗をすれば、おしまいです。
廃液は必ず業者に頼んで廃棄してください。
まとめ
写真を撮るのが、とても便利になっている一方でフィルムカメラを使う人が増え、伴い自分で現像したいという人も増えています。
2020年現在、フィルムカメラを使う人が再び増えてきています。ずばり、フィルムカメラ特有の色合いがおしゃれであるという評価が高まっているからです。数年前と比べ便利にすぐにというよりは、自分でひと手間かけて写真を加工したいという人が増えてきています。
一因としては、SNSの中でも写真投稿がメインである、インスタグラムのユーザーが年々増えていることが考えられます。
簡単に自宅で現像したいという方にはLAB-BOXがおすすめです。使い方は、フィルムの先端をクリップで挟み、レールを通す。ノブが止まるまで回し続け、BOX内にLAB-BOX専用現像液MONO BATH(300ml)PART AとPART Bを245mlずつ入れていきます。もう一度ノブを回していくと像が現われるので確認してください。その後乾燥をさせて終了です。大掛かりな暗室や、停止液や定着液が不要なため、簡単にできます。一度現像に成功すると、2度3度と繰り返し自分で現像したい気持ちになります。皆さんも是非一度自宅でフィルムを現像してみてはいかがでしょうか。